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保安基準化について

概要

国土交通省では、自動車盗難防止装置の適切な普及を図るため、2003(平成15)年7月7日に道路運送車両の保安基準(以下「保安基準」という)を改訂し、2006(平成18)年から新保安基準の運用を開始しました。

この省令改正にともない盗難防止装置は盗難発生警報装置と称され、具体的な技術基準が設けられました。
このため、これまで自動車に装着することで多大な盗難防止効果を発揮していたアフターマーケットの自動車用盗難防止装置についても、適正な技術基準の適用を図る必要が生じました。

日本の自動車産業を取り巻く環境は国連でのWP29の採択が進み、新保安基準の世界標準化が促進され始めたことで大きく変化しています。
国土交通省では、こうした状況に鑑み盗難防止装置の保安基準化を含めた保安基準等の一部改正を行うため、2003(平成15)年6月に「乗用車等における運転者の視界の基準の導入」を行いました。さらに、2005(平成17)年8月に「盗難防止装置の構造基準の策定及びタイヤの基準調和」についてパブリックコメントの募集をし、今般これらの結果を踏まえ保安基準等を改正がされ、細目を定める告示が発表されました。
その後2022(令和4)年10月7日に、協定規則第163号(UN-R163)の適用が決定されています。これにより、新型車は2024(令和6)年1月1日から、継続生産車は2026(令和8)年5月1日から本協定規則に基づいた製品の装着が必須となります。

【参考】保安基準等(原文)については「参考資料ページ」に関連文書へのリンクをまとめてありますのでご参照ください。

軽自動車の盗難発生警報装置について

軽自動車の盗難発生警報装置について平成20年7月1日から保安基準が適用されました。
盗難発生警報装置の保安基準の適用に関しましては、適用の整理に関わる告示が提示されております。

●「道路運送車両法の保安基準第2章及び第3章の規則の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示」【2003.09.26】
(盗難発生警報装置)

以上の通り軽自動車につきましては、平成20年7月1日から保安基準が適用されましたので、保安基準に適合した自主基準登録製品を販売ならびに使用頂きますようお願いいたします。
なお、すべての自主基準登録製品は軽自動車にも適用いたします。

参考:保安基準等関係基準の各条文検索一覧表

自主基準登録制度制定について

アフターマーケットで発生していた問題

アフターマーケットにおける自動車用品販売の実情として、海外からの模倣品や輸入品が流通していることから、これら製品の不良により車両事故、車両火災などに発展するケースが一部に報告されています。

全国自動車用品工業会(以下「当工業会」という)では、当工業会内外において積極的に品質の高い製品の普及促進を図ってまいりました。

今般、上記のように新保安基準が制定されたことにより、一層の「快適性・安全性・機能性」の向上のために、当工業会会員の中から自動車盗難防止装置関連メーカー14社が結集し「技術委員会」(以下「当委員会」という)を発足させ、「自主基準登録制度」(以下「本登録制度」または「登録制度」という)を制定いたしました。

本登録制度のメリット

本登録制度実施により、以下のようなメリットが期待できます。

  1. 試験の公正化
    自主基準の運用制度では、外部の認定試験機関による公正な試験を行います。このため、メーカーごとのばらつきを抑えられ、より高品質の製品が市場に流通するようになることが期待できます。
  2. 粗悪品の排除
    従来は保安基準の規定による技術基準の制定がなかったため、メーカー各社は独自の裁量にて製品の設計開発を行っていました。
    一部には海外からの並行輸入品や模倣による粗悪品の存在も指摘されており、車両に設置した後に火災事故なども報告されていました。
    前項の通り公正な試験を通過したもののみが市場に投入されるため、基準に満たない粗悪品を排除できます。
  3. 車検対応の迅速化
    一般的に、車検時に運用中車両において盗難発生警報装置、イモビライザーの技術基準適合の可否を判断することは大変困難です。
    当委員会では、盗難発生警報装置、イモビライザーに関して信頼ある試験機関にて製品の試験を行い、試験成績証明書の発行と登録申請書に基づいて当工業会内に登録を行います。
    一定の基準を遵守した品質の高い製品を当工業会で一括して登録管理することで、公正かつ迅速に技術基準適合製品の確認をしていただくことが可能となり、車検時の作業工数低減にもつながります。
  4. 他製品への波及効果
    コンプライアンス管理に基づき、製販一体となった取り組むことにより、盗難発生警報装置にとどまらず、アフターマーケットのクルマ用品全体に運用が広がれば、自動車メーカーと同等基準による超高品質な製品群をお客様にお届けすることができるようになると期待されます。

登録制度の運用について

本登録制度の具体的な運用については「登録制度運用ページ」をご覧ください。

登録制度Q&A

本登録制度の運用について、ポイントをQ&A形式でまとめてみました。